【実践発表】地域の子どもは地域で育てる(大鶴公民館)

2023-12-21

第3回 大分県生涯学習実践交流会「考えよう!おおいたの未来を紡ぐ生涯学習」
主  催:大分県教育委員会
期  日:令和5年12月13日(水)
発表内容:大鶴公民館における青少年学習
発 表 者:日田市大鶴公民館 主事 伊藤正昭

大分県生涯学習実践交流会の第1分科会「ひとづくり」にて日田市大鶴公民館の青少年学習について実践発表を行いました。
大鶴公民館では青少年を対象とした事業が数多くあり、その事業では地域の方に協力してもらいながら「地域の子どもは地域で育てる」活動につなげています。


➀大明児童の水泳教室(対象:1~6年生の泳ぎの苦手な児童)
 泳げない児童を対象に放課後の小学校のプールを利用し連続5日間の水泳教室を行っています。講師は日田市水泳連盟の方にお願いし、しっかりとした指導による技術の習得を目指しています。
 コロナ禍もあり小学校では水泳の授業が2年ほど中止になるなど低学年のみならず高学年でも泳力の習得が出来ていない児童がおり、対象学年をコロナ禍前の1~3年生から小学校全児童と変更し開催しています。泳ぎの苦手な児童の保護者から開催の要望もあり、小学校からも評価されている事業の一つです。

➁大明チャレンジ教室(対象:大明小4~6年生)
 大明小学校4~6年生を対象に1年間をとおして、礼儀・協力・やりとげるを約束事とし、2泊3日の夏合宿、1泊2日の冬合宿、日田に避難していたウクライナの方との交流、地域の人と一緒に作るミニ門松つくり、味噌づくりなど様々な体験活動を行っています。地域の大人とのふれあいや異学年との活動の中で子どもたちは成長していきます。
 

➂中学生ボランティア(対象:大明中3年生)
 大明チャレンジ教室のボランティアスタッフとして夏合宿や野外活動での小学生のサポートをします。中学生になり指導者側の立場で活動することで多くの学びもあり、また身近なお姉さん、お兄さんとして活躍をしています。中学生ボランティアには大明チャレンジ教室の卒業生が多く参加します。
 

➃大明児童の通学合宿(対象:大明小5、6年生)
 公民館に3泊4日で地域の方に助けてもらいながら仲間と寝食を共にし学校に通い、自ら考え行動し問題を解決する力や、社会性、自己肯定感、身支度、体調管理などの生活力を養います。また家族と離れて暮らすことで家族のありがたさを再確認します。食事は地域の食改善推進協議会の方、宿題は民生委員の方、お風呂の送迎は地域の方が協力してくれています。地域の協力がなければできない事業です。 

➄ぼうさいキャンプ(対象:大明中3年生)
 これから高校に進学するなどし活動の場が広がる中学3年生に1泊2日で防災教育を行う。いつどこで災害が起きてもおかしくない現状を踏まえて、家庭や地域と連携し、これから育っていく子どもを中心に「災害を生き抜く力」「郷土愛」「未来を切り開く力」を育む事を目的に開催しています。地域団体 大鶴防災士会と内容を企画し子どもに実りのあるぼうさいキャンプになる様に取り組んでいます。
 

大鶴公民館の青少年事業に地域の大人がかかわることで「地域の子どもは地域で育てる」活動につなげています。また、食改善推進協議会や大鶴防災士会など関わっている大人たちも、子どもに教えるならと積極的に活動を行うようになっています。
子ども中心の事業に地域の大人をうまく関わらせることで、子どもも大人も学ぶことにつながり、そして地域の大人と子どもが見知り合うことで地域の安全安心にもつながっていきます。
 
 

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