桂林環境学習事業第2講~食卓から考える地球温暖化~
10月27日(水)に桂林環境学習事業第2講として、講師に
一般財団法人TAO塾の波多野毅先生をお招きしました。
波多野先生は、自然豊かな阿蘇を拠点に農的生活をしながら
TAOリトリートセンターを経営し、精力的に講演・執筆活動を
展開している先生です。また一般社団法人TAO塾は
平成30年度には環境大臣賞を受賞されています。
講演は『食卓から考える地球温暖化』と題して行われました。
はじめに、先生が阿蘇小国で取り組まれている活動の紹介がありました。
そしてまずは気候変動がもとで、今年どの国でどのような災害が起こったのかの
報告があり、全国地球温暖化防止活動推進センターが推奨している
家庭でできる温暖化防止の取り組み10項目を教えていただきました。
週2日往復8㎞の車の運転をやめることで、年間900㎏の
CO2の削減になり、また年間5万円の節約にもなるそうです。
他にも家族団らんで暖房や照明を2割削減やジャーの保温を
やめるなど、すぐにできる項目がたくさんありました。
しかし、意外にも先ほどの週2日の車の運転を控えるよりも、アメリカ産の
ブルーベリー200gを国内産のブルーベリーにかえる方が
CO2排出量は減らせるんだそうです。
それは、日本が外国から食料の輸入に頼っていることが主な原因で
一人当たりのフードマイレージ(食料の輸送負担)はアメリカの7倍にも
及ぶそうです。
他にも肉食が温暖化に及ぼす影響などを分かりやすく教えていただきました。
肉を食べるために切り開かれた牧場を作るため、森林破壊が行われ、今でも
1秒間にサッカー場1面分の森林が破壊されているそうです。また肉を食べることは
世界の食料問題にも関係しており、日米の人が肉の消費量を20%減らすだけで
世界の飢えをなくすだけの穀物が余るそうです。
また人間は本来犬歯が4本しかなく奥歯が20本あるそうで、穀物や果物を
すりつぶす歯が多く、肉食には向いていないそうです。
先生は鍼灸師の資格もお持ちで、東洋医学の勉強もされているので
人間の体の仕組みからも、肉食がなぜ向いていないのかなども
教えていただきました。
先生の話は身の回りの事が多くすぐに実践できるものが多かったです。
参加者のみなさんからも、知らない事が多かったので勉強になりました。や
一人一人ができることをやっていくことが大事だと思いました。などの
感想が聞かれました。
先生もおっしゃっていましたが、全部を一気に変えることは難しいので、まずは
自分が取り組めそうな事から取り組んでいただけたらと思います。