環境学習事業第3講~白砂糖、卵、牛乳を使わないスイーツ作り~
11月10日(水)に一般社団法人TAO塾より天野朋子先生をお招きして、
白砂糖、卵、牛乳を使わない身体と心に優しいスイーツ作りを行いました。
天野先生はアメリカにてマクロビオティックを学び、帰国後
Whole Foods Studio(東京)を設立されました。
現在Whole Foods Studio(鎌倉)、Native Foods(熊本)の
代表をされております。また、自然食品店とのコラボレーションや
自然食レストランのメニュー開発なども手掛けていらっしゃいます。
作るメニューは、
①リンゴのスパイシーケーキ
②米粉とピーナッツバターのワンボウルクッキー
③かぼちゃと豆のムース
の3品です。
今回は人数が多いため、先生によるデモンストレーション形式での
開催になりました。はじめにムースから作ります。
ひよこ豆や白いんげん豆などの豆類とかぼちゃは先に茹でておきます。
鍋に米粉と菜種油を入れて、木べらでよく混ぜます。豆乳を少しずつ加え
だまにならないように伸ばし、甜菜糖、寒天パウダーを加えて混ぜます。
火にかけて沸騰したら弱火にして2~3分煮ます。火を止めて、あれば
バニラやラム酒を加えます。今回はクワントローというリキュールで代用しました。
粗熱を取ってからゆでた豆とかぼちゃと一緒にフードプロセッサーにかけ
滑らかになるまで攪拌し、グラスに入れて冷蔵庫で冷やします。
食べる前にメープルシロップをかけてできあがりです。
ムースを冷やしている間に、リンゴのケーキを作ります。
りんごは角切りやすりおろしなどを混ぜて使うと色んな食感があって楽しる
そうです。(またりんごは水分が多いときはざく切りにしたものを鍋に入れ、
少し水を足したうえで火にかけ、水分を飛ばしておくと良いそうです。)
まずは小麦粉、全粒分の小麦粉、片栗粉、ベーキングパウダー、シナモンを
大き目のボウルにいれ、泡だて器でよく混ぜます。別のボウルに
菜種油、リンゴのすりおろし、豆乳、甜菜糖を入れ、均一になるまでしっかり
乳化させます。(はじめは油と分離していますが、混ぜているとモタッとした
感触に変わります。)
両方を一緒にして練りすぎないようにさっくり混ぜます。
粉っぽさが残るうちに、角切りのリンゴを加えて木べらでさっくりと混ぜます。
オーブンシートをしいた型に入れて、180度に予熱したオーブンで約10分、160度に
下げて15~20分焼いたら完成です。
最後にクッキーを作りました。
大きめのボウルに米粉、片栗粉、塩を入れて泡だて器でよく混ぜます。
油を加え、手ですり混ぜながらサラサラになるまで混ぜます。
今回はピーナッツバターを入れず、代わりに菜種油の分量を増やしました。
メープルシロップを加え、レーズンを加えたらゴムベラでざっとまとめます。
水分が足りないようなら豆乳を足します。
生地を小さじ1ずつすくって形を整え、180度で予熱したオーブンで10分
160度に下げて10分焼いてできあがりです。
当日は第2講で講師を務められた波多野先生もいらしてくださり、天野先生と一緒に
調理をしている最中に、どうゆう材料を使用すると良いのか、白砂糖がなぜ身体に
悪いのか、またそれがどうゆう風に環境破壊につながっているのか
なども教えていただきました。
普段自分たちが食べているものが、環境問題に関係があり、また身体にも心にも
影響を与えている事などとても勉強になりました。また、砂糖を使わなくても
とてもおいしいスイーツがたくさん、そして簡単にできることがわかりました。
みなさんも料理やスイーツを作る時に、少しだけオーガニックな物や
フェアトレード商品を使うなど、できることからはじめてみてほしいと思います。
桂林環境学習事業第2講~食卓から考える地球温暖化~
10月27日(水)に桂林環境学習事業第2講として、講師に
一般財団法人TAO塾の波多野毅先生をお招きしました。
波多野先生は、自然豊かな阿蘇を拠点に農的生活をしながら
TAOリトリートセンターを経営し、精力的に講演・執筆活動を
展開している先生です。また一般社団法人TAO塾は
平成30年度には環境大臣賞を受賞されています。
講演は『食卓から考える地球温暖化』と題して行われました。
はじめに、先生が阿蘇小国で取り組まれている活動の紹介がありました。
そしてまずは気候変動がもとで、今年どの国でどのような災害が起こったのかの
報告があり、全国地球温暖化防止活動推進センターが推奨している
家庭でできる温暖化防止の取り組み10項目を教えていただきました。
週2日往復8㎞の車の運転をやめることで、年間900㎏の
CO2の削減になり、また年間5万円の節約にもなるそうです。
他にも家族団らんで暖房や照明を2割削減やジャーの保温を
やめるなど、すぐにできる項目がたくさんありました。
しかし、意外にも先ほどの週2日の車の運転を控えるよりも、アメリカ産の
ブルーベリー200gを国内産のブルーベリーにかえる方が
CO2排出量は減らせるんだそうです。
それは、日本が外国から食料の輸入に頼っていることが主な原因で
一人当たりのフードマイレージ(食料の輸送負担)はアメリカの7倍にも
及ぶそうです。
他にも肉食が温暖化に及ぼす影響などを分かりやすく教えていただきました。
肉を食べるために切り開かれた牧場を作るため、森林破壊が行われ、今でも
1秒間にサッカー場1面分の森林が破壊されているそうです。また肉を食べることは
世界の食料問題にも関係しており、日米の人が肉の消費量を20%減らすだけで
世界の飢えをなくすだけの穀物が余るそうです。
また人間は本来犬歯が4本しかなく奥歯が20本あるそうで、穀物や果物を
すりつぶす歯が多く、肉食には向いていないそうです。
先生は鍼灸師の資格もお持ちで、東洋医学の勉強もされているので
人間の体の仕組みからも、肉食がなぜ向いていないのかなども
教えていただきました。
先生の話は身の回りの事が多くすぐに実践できるものが多かったです。
参加者のみなさんからも、知らない事が多かったので勉強になりました。や
一人一人ができることをやっていくことが大事だと思いました。などの
感想が聞かれました。
先生もおっしゃっていましたが、全部を一気に変えることは難しいので、まずは
自分が取り組めそうな事から取り組んでいただけたらと思います。
桂林環境学習事業第1講『省エネと防災について』
10月20日(水)に今年度新規事業の桂林環境学習事業を開催しました。
第1講は講師に杵築市の綿末しのぶ先生をお招きし、『省エネと防災について』
講演していただきました。
綿末しのぶ先生は平成15年から「八坂かっぱクラブ」の実行委員長として子どもたちに、
住んでいる地域の自然や文化にふれ、環境を考え、自然を大切にする心を育む活動をして
いらっしゃいます。また大分県環境教育アドバイザーや環境カウンセラー、大分県
環境審議会委員として小中学校をはじめとした多くの場所で講演会を開催されております。
平成27年度大分県女性のチャレンジ賞を、平成29年度には
循環型社会形成推進功労者環境大臣表彰を受賞されております。
はじめに、パソコンを使いながら温暖化について説明していただきました。
地球の平均温度は1880年から2012年で0.85度上昇しており、2100年には
4.8度上昇するようです。
温暖化の大きな原因であるCO2排出量の、令和2年度大分県内に
おける家庭でのCO2排出量は、1番が自家用車で44%を占めています。
その次は給湯、暖房、調理食洗、照明の順番で高くなっています。
自宅での省エネのコツは、まずは冷蔵庫です。ドアの開閉は少なく手早く
設定温度を適切にするのが良いそうです。また照明はLED電球にかえるだけで
とても省エネになるそうです。テレビは見る時だけつけ、見ない場合は主電源から
切っておき省電力モードにはしないようにしてくださいとのことでした。
エアコンをつける場合は、一緒に扇風機も使用すると風が循環して
部屋全体が冷えたり温まったりするそうです。何よりも、20年近く使っている家電製品は
最新の省エネ性能が5つ星の製品に買い替えるだけでかなりの省エネになるそうです。
一番CO2排出量の多い車は、早めのアクセルオフ、ふんわりアクセル、加減速は少なめに
タイヤの空気圧の点検、また不要な荷物は積まないなどを心がけましょうとのことでした。
また防災については、先生がかなりの防災グッズを持ってきてくださり、
たたんでなおせる頭の防護ヘルメットや軽いリュック、また防災袋に必要なものと
あると便利なものなどたくさんご紹介いただきました。また最後にはクイズにも
挑戦し、有料化になったレジ袋一枚につきLED電球が9時間つけられるなど
驚くような結果も学ぶことができました。
最後にはみなさんに持って来てもらった風呂敷を使って、小さいものや
大きいものの運び方、風呂敷を二つ使ってリュックにする方法なども教えて
いただきました。
講演の範囲が広かったため、とてもボリュームのある内容になり、
時間があっという間に過ぎていきました。講演自体もとても分かりやすく、
知らない防災グッズなどもたくさん教えていただきとても勉強になりました。
綿末先生ありがとうございました。
次回は10月27日(水)に『食卓から考える地球温暖化』として講演会が
行われます。どんな内容か楽しみです!