咸宜園開塾200年記念講演「日本三大農学者 大蔵永常に学ぶ」【1月24日】
2017-03-07
三花地区で毎年開催されている「文化講演会」。
今年は咸宜園開塾200年を記念して、日田の先哲を学ぶ講演を企画しました。
1月24日(火)、日出町歴史資料館・帆足萬里記念館 館長の平井義人先生をお招きし、『日本三大農学者 大蔵永常に学ぶ』と題してお話しいただきました。
会場にはたくさんの人が来場して下さいました。大蔵家ゆかりの方の姿も。
平井先生は、大蔵永常のことを熱く熱く語って下さいました。
大蔵永常は日田の隈町に蝋職人の子として生まれました。広瀬淡窓と同じ時代に活躍した人物です。
20歳前後に起こった天明大飢饉を契機に日田を飛び出し、民衆に役立つ作物の栽培法を学ぶために遍歴。漢文を全く学ばずに「学者」と呼ばれた人物であり、すべてフィールドワークで学問を構成した永常は、「農家益」をはじめ30を超える農書を出版しています。
ただ純粋に「貧しい農村を救うためにはどうすればよいか?」「豊かにするにはどうすればよいか?」を考え、自分のことよりも他人の幸せに生涯を捧げた永常の生き方には感動を覚えます。
広瀬淡窓だけでなく、こんな素晴らしい先哲がかつて日田にいたことを思うと、誇らしい気分になりますね。
講演の後は、ボランティアの方が作って下さった永常考案のレシピを試食。
少ない米や作物を如何に増やして美味しく食べるかを考えて作られたのだと思います。ここではちょっと美味しく味付けをしていますが、当時のイメージがわいたのではないでしょうか。
講演終了後、日田市が以前出版した本「大蔵永常」を手に取る方も多くいらっしゃいました。
講演を聴いて、興味がわいた方が多かったのではないでしょうか。
もっともっと多くの人が知るべき偉大な先哲ですね。