第3回三芳高齢者教室『廣瀬久兵衛と小ヶ瀬井路』
2018-09-20
9月7日(金)に講師に廣瀬資料館の中島龍磨先生をお招きして、
『廣瀬久兵衛と小ヶ瀬井路』の講演会を開催しました。
廣瀬久兵衛さんは1790年、父三郎衛門の3男として生まれましたが、
本当は長男の廣瀬淡窓が家業を継ぐはずでしたが、体が弱かったため、
久兵衛が6代目の当主となりました。
久兵衛が28才のころ塩谷郡代と出会い、掛屋としての商売を
始めたそうです。
それから日田で水田を増やして、お米を育てようと
日田の13の庄屋さんで集まり、小ヶ瀬井路の建設を決めたそうです。
2年で主流2,800メートル、7年で細かい支流7,000メートルの
工事を行い、のべ3万人もの人が小ヶ瀬井路建設に従事したそうです。
そのほかにも、宇佐豊後高田一帯の海岸地の新田開発や大分吉兆原・庄内の
新田開発、日田通船の整備など、多くの業績を残されています。
淡窓先生に関してはたくさんのことが分かってきていますが、
久兵衛さんは久兵衛日記が31冊、紀行数冊、書簡等がありますが、
ほとんど解読されていないようです。
最後に久兵衛さんの座右の銘を教えていただきました。
『人は欲無き者は非ず さりながら義に傾き候
時は欲をも捨て 申すべき候の事』
誠心をもって、欲を捨てて、公共奉仕や地域振興に捧げた
考えや姿勢は見習うべきところがたくさんあり、
非常に勉強になる講演会となりました。